市教委幹部のタクシーチケット不正使用問題
                     全面勝利で決着




  -祇園等からの歓楽街からの乗車を「市役所から」と記載してタクシーで公費帰宅
  
    
教育長ら市教委の幹部職員11名が、不正使用分158万円(367件)を返還
           ---組織的な不正、問われる門川市長(前教育長)の責任



1.住民監査請求(2008.8.8)    監査請求書


2.監査委員会が不正使用を認め、返還を勧告(監査結果)(2008.10.9)
  8名の市教委幹部職員が、タクシーチケットを不正使用したとして、総額約50万円を返還させるよう市長に勧告

  チラシ(2008.10.30)

  監査結果(概要監査結果1監査結果2各新聞報道関連新聞報道PDF-1関連新聞報道PDF-2
                         
  <監査委員に勧告された各市教委幹部の不当利得返還額>
          生田教育企画監 16,140円
          在田総務部長 117,840円
          市田総務課長 5,810円
          春田総務課担当課長 82,510円
          稲田総務課担当課長 14,060円
          松浦総務課課長補佐 93,590円
          西田総務課企画広報係長 165,750円
          村山総務課担当係長 1,960円

   <損害賠償額>   市田総務課長 133,850円

   <時間外勤務手当の不当利得返還額> 西田総務課企画広報係長 時間外勤務手当1時間分


3.市長への謝罪申入れ
(2008.10.10)
  門川市長に関係者の処分と市長の謝罪を申入れ(10月10日)
             申入書関連新聞記事PDF

   ⇒教育長名の文書回答が寄せられる(10月31日)    教育長からの文書回答


4.勧告の措置期限までに市教委が行なった措置
(2009.2.9)
   
 ---市教委幹部職員ら9名が、京都市に総額163万円余を返還
 

  タクシーチケット不正使用、時間外勤務手当・通勤手当不正取得が重なったのに懲戒処分は出されず!
    
 
    ・関係新聞報道

    
京都市教育長からの回答文(2009.3.9)


 
< 発表された資料
    
・教育長から市長への「独自調査」結果についての報告書(2009.2.9)

   
 ・市長から、監査の勧告を受けて講じた措置について、監査委員会に出された報告(監査通知 090210)

   
・市教委の記者発表資料「タクシーチケットに係る再調査等について」(2009.2.10)

   
 ・京都市、タクシーチケット使用基準を見直し(09.4.1)
      「残業命令がない場合はチケットを利用できない」と要綱に明記!


    
 <
我々の取組
    ・表:各職員からの、タクシーチケット不正使用、時間外勤務手当・通勤手当不正取得分の返還額


     ・抗議チラシ 「市教委職員の不正には、何故、こんなに甘いのか?(2月28日、市役所本庁前でチラシ配布)

 
   ・京都市教委との交渉(2月23日)で、京都市長、京都市教育長への抗議の申入書を提出
         京都市長、教育長への抗議の申入書 関係新聞資料

     ・2008年度のタクシーチケット使用簿についても公文書公開請求(在田総務部長と春田担当課長)

     ・京都市教育長からの回答文(3月9日付)
       西田の通勤手当不正取得分については、「時効」以前の平成10年〜16年分についても、「自主返還」させた。
       監査請求の対象となった2007年度分だけではなく、在田と春田について、2008年度のタクシーチケット使用簿の調査を始めた。



  <各市教委幹部の返還額と「処分」>
             

タクシーチケット不正使用分の返還額 時間外勤務手当不正取得分の返還額 通勤手当不正取得分の返還額 総返還額  「処分」
高桑教育次長 8,880円 8,880円 口頭注意
生田教育企画監 28,780円 28,780円 口頭注意
在田総務部長 282,020円 282,020円 厳重文書訓戒
市田総務課長 23,180円 23,180円 厳重文書訓戒
春田総務課担当課長 174,230円 174,230円 厳重文書訓戒
稲田総務課担当課長 14,880円 14,880円 口頭注意
松浦総務課課長補佐 180,290円 35,437円 215,727円 厳重文書訓戒
西田企画広報係長 418,300円 82,676円 387,395円 888,371円 厳重文書訓戒
村山総務課担当係長 1,960円 1,960円 口頭注意
1,132,520円 118,113円 387,395円 1,638,028円

                                                              (返還額は、2009年3月5日時点)



5.住民訴訟を提訴(2008.11.6)    
    ---
詳細は下記参照


6. 第2次監査請求
  *門川前教育長もタクシーチケットを不正使用! 監査請求を行なう(11月7日)   
             監査請求書
  関連新聞記事
          
     ⇒監査請求は却下と棄却(2008.12.26)



  
*西田の通勤手当不正取得問題について、住民監査請求(09.3.25)
    
⇒監査請求は却下

   



《住民訴訟》

 提訴(11月6日   訴状関連新聞記事PDF      
 
 *第1回口頭弁論

 *第2回口頭弁論(2009.3.25)


 *第3回口頭弁論(2009.6.17)



●教育長ら市教委幹部職員、タクシーチケット不正使用額を全て返還


  市教委幹部のタクシーチケット不正使用問題についても、住民訴訟になっていましたが、2010年4月、裁判で係争中だった教育長ら
 9名の幹部職員が、不正使用額448,460円を全て京都市に返還。これで、総返還額は、11名の職員が367件で1,580,980円
 にもなりました。
  いよいよ証人調べに入ろうとしていた段階で、敗訴判決を避けるための苦肉の策と思われます。


     <市教委幹部職員のタクシーチケット不正使用返還額と「処分」>
             

  職員名(肩書は当時)           2007年度分の不正額 2008年4月〜8月の不正額
監査委員の勧告で返還を命じられた額
(2008.11 返還)
勧告の「再調査」、市教委の「独自調査」で返還された額
(2009.2 返還)
住民訴訟を終結させるために、今回、返還された額
(2010.4 返還)
総返還額  「処分」
(但し、地公法上の懲戒処分ではなく、形式的なもの。)
 (2009.2 発令)
  返還額
高桑教育次長(現教育長) 8,880円 880円 (3件)   9,760円 口頭注意
生田教育企画監 16,140円 12,640円 (13件)  28,780円 口頭注意 9,400円
在田総務部長(現教育次長) 117,840円 164,180円 13,530円 (48件) 295,550円 厳重文書訓戒 76,460円
市田総務課長(現部長) 5,810円 17,370円 970円 (17件)  24,150円 厳重文書訓戒
春田総務課担当課長 82,510円 91,720円 14,680円 (81件) 188,910円 厳重文書訓戒 71,120円
稲田総務課担当課長(現総務課長) 14,060円 820円 (7件)  14,880円 口頭注意
松浦総務課課長補佐(現市長部局 課長) 93,590円 86,700円 323,310円 (106件)503,660円 厳重文書訓戒
椙村人事係長(現課長補佐) 24,200円 (13件)  24,200円
西田企画広報係長(現市長部局 課長補佐) 165,750円 262,550円 63,030円 (70件) 481,320円 厳重文書訓戒
樫木企画労務係長 4,840円 (4件)   4,840円
村山総務課担当係長 1,960円 3,020円 (5件)   4,980円 口頭注意 2,090円
497,660円 634,860円 448,460円 (367件)1,580,980円 159,070円

      なお、調査の過程で、松浦卓也について、時間外勤務手当の不正取得(35,437円)、西田良規について、時間外勤務手当の不正取得(82,676円)、
    通勤手当の不正取得(387,395円)が明らかになり、いずれも京都市に返還された。

                                                       

  *「心の教育」はいらない!市民会議と京都・市民・オンブズパースン委員会で、京都市と交渉、申入書を提出
     ・申入書 (2010年5月13日)
    教育長名の回答書(2010年5月20日)











2008年8月8日、「『心の教育』はいらない!市民会議」と、「京都・市民・オンブズパースン委員会」は、京都市教育委員会総務課等の幹部職員らのタクシーチケットを不正使用問題について住民監査請求を行ないました。

 市職員が、タクシーで帰宅できるのは、時間外勤務が深夜におよび、公共交通機関がなくなってしまった場合などに限られます。私たちは、公文書公開請求で、時間外勤務命令簿、タクシーチケット使用報告書、総務課の鍵返還簿等を取り寄せ、@時間外勤務命令が出されていない日、また命令が出されていても夜の早い時間までなのにタクシーチケットを使っているもの、A総務課の部屋が早い時間に閉まっているのにタクシー帰宅しているもの等を不正使用としたのです。           

この請求に対して、監査委員会は、私たちの要請により、タクシー会社から運行記録を取り寄せるなどして監査をすすめてきました。そして、10月9日、不正使用の事実を認め、京都市長に対して、市教委の幹部職員8名に、不正使用した金額を返還させるようにとの画期的な勧告を出したのです。監査委員会が、住民の訴えを認め、行政に対して勧告を出すのは極めて稀なことです。この勧告については、新聞によっては、1面に記事を掲載するなど、大きな注目を集めました


 


<京都市監査委員会の京都市長への勧告内容>  

1.117件が不正使用。8名は不当利得を返還せよ。使用報告書の確認者の総務課長は損害を賠償すること。

<各市教委幹部(役職名は当時)への不当返還命令額> 合計 497,660
  生田教育企画監 16,140円、在田総務部長 117,840円、市田総務課長 5,810円、春田総務課担当課長 82,510円、

稲田総務課担当課長 14,060円、松浦総務課課長補佐 93,590円、西田総務課企画広報係長 165,750円、

<損害賠償命令額>  市田総務課長 133,850
2.証拠が不十分で調査できなかった148件について、事実関係を調査し、必要な措置をとること。

3.西田企画広報係長は、時間外勤務の実態がなかったにもかかわらず不正に取得した1時間分の時間外勤務手当に相当する金額を返還すること。

4.上記の措置を、H21年2月9日までに講じること。

 

● この不正行為は、市教委としての組織的なものであった!


今回、驚くような不正の実態が明らかになりました。

たとえば、祇園等の歓楽街から乗車して帰宅したにもかかわらず、タクシーチケットには、「市役所」からと記入している事例などが多くありました。特に、そのような不正行為が多いのは在田総務部長です。春田担当課長、松浦課長補佐、西田企画広報係長らも、歓楽街からの乗車を市役所からと偽って、タクシーチケットで再三帰宅しています

そして、問題となるのは、「教育委員会総務課においては、---所属長及び保管責任者の了解の下で、課長級以上の職員を含む一部職員の不適正な運用が継続的に行われていた」と指摘されたことです。市教委としての組織的な不正行為と認定されたのですから、当事、教育長であった門川市長の責任は重大です。


 

● ただちに、門川市長に3項目の申入れ


しかし、今回の監査では、「不正使用という明白な証拠がないもの」は対象としていません。祇園から乗車したのに、「市役所」と偽って記載したものも、「公務でないとの証拠がない」として、不正使用としてないのです。

また、運行記録を取り寄せられなかったもの、個人タクシーを使ったものなども調査の対象としていません。

きちんと調査をすれば、不正の全貌はさらに深刻です。

私たちは、監査結果が出た翌日(1010日)、6名で市役所秘書課に行き、市長宛に次の3点を申入れました.

@不正使用で返還を命じられた8名の厳重処分

A前教育長として市民に謝罪し、自らの責任を明らかにすること

B組織的な不正行為が継続的にあったと認定された以上、今回指摘された2007年度分だけではなく、市教委全職員について、年度を遡って調査すること


 市長からの回答を見た上、今後の対応を検討する予定です。


 

  


            2008年10月30日     「心の教育」はいらない!市民会議
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